仏像の泡洗浄修復
お堂の歴史によると:「真言宗御室派。岩倉寺(南田原町所在)の末寺。
寺伝では江戸時代寛文期(1661−1673)の創建。本尊地蔵菩薩像。
境内には室町時代造立の石造地蔵菩薩坐像、天文11年(1542)の造立銘をもつ
六字名号板碑などが残る。」とあります。
新塔堂(しんとうどう)が訛って「シンドンド」と呼ばれるお堂を改築されました。
新塔堂は岩蔵寺・七末寺の一つ法薬寺の通称で、お寺に属していないお堂(新塔堂)を
村人が交代でお世話していましたが、かなり傷んでいました。
左下の不動明王はボロボロでした。右下の不動明王は加色せずに、
汚れだけを除いてキレイに仕上げました。
浮いている彩色は剥落が進まないように剥落止めの処理をしました。 .
<見学者の感想>
お堂の仏さまを「メイクリーンさん」が一旦お預かりし、クリーニング後お堂に戻すというお話し。
納品当日仏様は魂抜きの状態で、趣を残しつつもピカピカになっておられました。
法要後に魂が再び入るのが楽しみです。
お厨子の中に入りますと、より一層、輝いて見えました。
お世話人の方もびっくりしていましたが、光背に元々、村の方々のご先祖さまの
お名前の文字が浮き出てきたようです。すごい技術ですね。
これには、ほんと歓喜のご様子でした。
鎌倉時代のお不動さまでしょうか、元々、原形が不確かで見えにくくなっていた飾りなどが
綺麗になって、より不動明王の威厳が醸し出されていました。
技術者の方、お疲れさまでした。
何より村のお世話人の方々が大変、およろこびの様子でよかったです。
貴重な体験をありがとうございました。
今回、改築のお堂と損傷の仏像を修復され、今まで以上にお盆の数珠繰り行事が盛大になると思います。
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