本堂とお堂の間から見える白い土手に紀勢本線の線路が見えます。
線路は本堂のすぐに裏側に位置しており、
お寺は海岸から400mほどしか離れていませんので、
1946年(昭和21年)南海地震の大津波では海南市は大被害を受け、
お寺も本堂の中にまで津波が流れ込み、大変苦労されたそうです。
今回の仕事は費用を安くするために、職人6名×2日間本堂作業で
傷んだ欄間を再生する仕事です。
従来の仏壇会社なら工場に持ち帰って、修復作業に3ヶ月程かかり、
工場までの往復運送料、保管料が非常に高く加算されます。
メイクリーン本社は出来るだけ現場作業を目指し、ご住職様、檀家様の目の前で
安全される現地作業を行います。
西向きの強い陽射しで欄間の木枠の泥下地
(ニカワに砥の粉や胡粉を混ぜて塗る下地法)がまくれており、金箔も剥がれています
内陣欄間が汚れているのが目立ちます。
油煙で汚れています。
すべての欄間を降ろしました。
欄間を間近に観察すると、唐獅子も汚れがひどく傷んでいるのが分かります。
まずは泡洗浄で汚れを除きます。
西日で欄間の枠も漆は脆化し、金箔も剥がれています。
剥がれた金箔は貼り直しました。
上の写真と比較すると、唐獅子が見事に甦りました。
作業前
作業後
作業前
作業後
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